植物祭3

先日、短歌の勉強会に参加させていただきました、いやー、俳句しか作らないのがあの空間で僕一人だけでして、浮いてましたね、もうふわふわしてました、ルノアールで三十人近くでの勉強会(満員、すごいね!)、僕だけメロンソーダ飲んでたし、いやもう、そわそわしちゃいました(皆さん優しかったですよ)、学生の頃、文系と理系が同じ人間なのにうまく説明できないけど、なんか匂いが違うと感じてしまってたのと同じく、俳人と歌人も説明はできないけど、やはり匂いが違う気がします。

俳句はあまり一句について説明するのは好きじゃない空気があるような気がします、なんか好き、良いと思う、的な感想もわりと許されます、選句を見ればわかるでしょう、という部分もあります、もちろん評論を書ける俳人や読みの名手と言える人だってたくさん居ますけど、短歌はもうみんな、「どう読むか」も歌人としての腕の見せ場のような感じがあり、皆さんすごく丁寧に細かく読んで、いや、僕、あわわと思ってしまいました。

印象的だったのは、「好きな一首を挙げて一分ぐらいの軽い自己紹介を」という時間があってですね、歌人の人は三首ぐらいは言いたい空気で、もっと語りたい、という思いが溢れそうな、むしろ溢れてる感じがしました(良い事だと思います)、俳人を集めて同じ事をしたら多分ほんとにさくさく終わって飲みに行ってしまうんだろうなと思いました。

あと品よく飲みますね、あれも驚きました、みんな紳士です、僕の知ってる俳人は飲みすぎてみんなメタボになっていきます、なんだか皆さんに気を使わせたような気がして申し訳なかったですが、また興味のある時には伺いたいなと思いました、楽しかったです。

あ、明智光秀の絵のチョコレートくれた山川さん、美味しゅうございました、じゃ、そういう事で今日も植物祭を読んでいきましょー。

秋晴のかかるよき昼は犬も猫もまた豚も馬もあそびにきたれ

今年29歳になるキリンもイイッスか?あ、駄目?いやいやそこをなんとか

あんな家がじぶんの住家であつたかと夕日の野べに来つつうたがふ

いや、多分違うんじゃない?あ、合ってた、ここは自分家だ、残念無念、あぁ、少し、掃除をしようかしらん

何を見ても何を聞いても我はまうながいこと生きて来たやうに思ふ

人生あっという間という人ばかりじゃないと思うんです、僕まだ少なくとも俳句の世界ではyoungですが、月曜日が来て、火が来て水がくるでしょ、そんで木が来て金曜日が来て…、となかなか時間が進まなくグッタリします。

すぐ胸に十字を切りたがる意気地なさいつそ死ねよといふこころあり

昔はよく電話で「死ぬ死ぬ」と言って人に泣きついてましたが、ある日「もう死ね」と言われてしまいました。今思えばあの人は優しかったなぁ、「死ね」と言い捨てる優しさもある、でも、みんな、生きましょう、タフマン飲んでさ

不安でたまらないわれの背後(うしろ)からおもたい靴音がいつまでもする

この「たまらない」が詩を書く力

また敵だまうたまらぬといつしんにきちがひのやうに追つぱらひゐる

頑張れ!ランボーみたく頑張れ!

威勢のいいあの地獄どもの歩きぶり見てやれ見てやれといふ心あり

好きな言葉は「破れかぶれ」

ふうわりと空にながれて行くやうな心になつて死ぬのかとおもふ

有名な歌ですね、僕も最後の最後はふうわりが良いな、でも俳人はしぶといのでまだまだ大丈夫

わが室にお客のやうにはいり来てきちんとをれば他人の気がする

何やってんすか

青くさの野にともだちを坐らしおきはなれて見ればよき景色なり

優しくて、寂しい

旅に出てもわがくるしさはをさまらず山も野もみな消えてなくなれ

何が気に入らないのかわからないけど、気に入らない、そういう事もあるっちゃある

不快さうでひとと話もせぬときのあのわが顔がみたくてならぬ

ある時ふっと虚しくなって、一人でふらっと日高屋に行って餃子を食べる事があります、タフ過ぎる、明る過ぎる人は苦手です、詩歌をやる人はこの歌ぐらいネクラが良い

室の隅に身をにじり寄せて見てをれば住みなれし室ながら変つた眺めなり

だから何やってんすか

ふー、植物祭、たまんないなぁ、なんとも面白い、なんとなーく不安、理由もなく虚しい、あぁ嫌だ嫌だ、という皆さん、ぜひ植物祭を読んでみてください、佐美雄は何にも助けちゃくれませんが、そこが良い、あと筋肉少女隊の曲を聴いてみてください、こっちは元気でます。

さーてと、ゆーちゅーぶでKARAでも観よう、ニコルちゃんニコルちゃん、それじゃ、また、バーイ