植物祭5

先日クルシマ君とイコマ君と飲んだんですが、せっかくだから、こうね、なんか勉強になる話でもしたいなと、バッグに新選21シリーズ(?)三冊入れて(重い)なんやかんなや喋ろうと思ったんですが、そんでその内容をクルシマ君がくるくるぱっぱと見事な感じでブログでまとめてもらおうとでも考えてたんですけど

あ、きりんさんもアホな事ばっかり書いてるけど、クルシマ君のブログ読んだら、良い事言うじゃないか、むしろ好きになったよ、○全集欲しがってたから送ってあげよう、あとお酒とか送ってあげよう、いえいえ気持ちですから良いんです良いんです

となれば良かったですが、まぁそうならないから麒麟なもんで、立派な麒麟なんか麒麟じゃないわけでして(そんなもんはペッ!)、飲んで食ってへへへと、クルシマ君とイコマ君には悪いけど、勝手に楽しんでました(まぁそう言わずまた遊ぼうね、楽しかったよ!)。

きりん「いや~、もうね、どうしたもんかね、アンソロジレナイ(アンソロジーとか入れない)僕としてはね、どう生き残っていくかねぇ、生き残っていきたいねぇ、よし!ひとつ『きりんさんが生き残る方法』を会議しようじゃないか」

二人「いや、もう、長生きするしかないっす」

きりん「…そうね、姉ちゃん、ビールおかわり!うすっ!このビールうすっ!」

コツコツやった奴が勝てる世界なら、ま、負けないぞぉ!

…、ま、いっか、佐美雄を読もう、イコマ君にクルシマ君、何喋ったかほんとはほとんど覚えてないけど、楽しかったよ、また飲もうねー!

ふらふらとうちたふれたる我をめぐり六月の野のくろい蝶のむれ

死ぬかもしれぬ二日酔いの時、僕に見えているのはそんな景色、だるくてとても美しい

いのち二つあらば二つを継ぎ足して生きむと思ひしは過去のことなり

それはズルい

塩をふられ縮かみ死ねるなめくぢを羊歯のねもとに埋みおきやる

羊歯じゃなくてさ、もっとこう花系の根元に、なめくぢじゃなくて、こう可愛がってた小鳥とか、となると佐美雄じゃない

弛(ゆる)みきつたわれのこころのすべなさに不足な顔して街あるきゐる

あぁすべないすべない

物欲しさうに室のうちらを見まはしてまたあきらめの自分にかへる

何が欲しいのかむしろ言って!あ、やっぱり言わないで多分無理、「羊歯」とか「首」とか「けもの」とかはナシで!

夜なかごろ壁にもたれて立つてゐる何といふこの静かな世間

寂しいけど、寂しいのも好きなんだろうなぁ…、うん、わかるよ

背後(うしろ)からおほきなる手がのびてくるまつ暗になつて壁につかまる

なんとなく不安になるのは誰でもある事ですが、佐美雄の場合は「すんごい不安」になる、それはとっても素晴らしい才能です。
あ、つげ義春に似たような漫画があったような、さて、ユキオさん、どれでしょう?探してください

何でかう深夜の街はきれいかと電車十字路に立つて見てゐる

ね、帰ろ、今夜はシチューよ

この道のゆきつくはてまで行つて見ろ花呉れる家でもあるかも知れぬ

もうダメになりそうな時、この歌を思い出します、思い出したってね、だめなもんはだめなんだけど、ゆきつくはてに行ってもみたいな

このまちをかう行つてあすこでかう曲がりああ行けばあすこに本屋がある

ふーん、とか言っては駄目、いいの!この歌良いよ!「あすこ」って良いな

五月の野からかへりてわれ留守のわが家を見てるまつたく留守なり

そりゃあさ、そうですよ

体力のおとろへきつてる昼ごろは日本の植物がみな厭になる

「植物祭」なのに、頑張れっ!羊歯ばっか見てないで、むしろマイナーだよ羊歯…

体力のおとろへはててる昼ごろは噴水の音がとほく聞こえる

あぁ、だるーい、だめーな感じが良い

遠いところでわれを褒めてる美しいけものらがあり昼寝をさせる

そんな事言ってないでカレーでも食べに行こうよ

灰皿がわれてゐたからまう今日も西日がばあんと窓かけに照る

ばあんって!すんごいでっかい文字で、ばあんっ!完!みたいな?

なんでそんな事考えつくんだろう、という方向があると思いますが、短歌だけでなく詩でも俳句でも、ね、佐美雄さんの考えてる事を越えるのは今だに難しいんじゃないかな、と。

無季の句読んでも驚かないし、破調の句読んでも驚かないけど(作品次第で良いのもたくさんあります)、佐美雄の歌は、なんだかこう、えぇぇ…、何それ!?と驚きます、なんなんだろうなぁ、読み終るまでにわかれば良いなぁ

そんじゃまた、バーイ