古川柳風俗辞典 7

最近わんさか友達が結婚します、六月だからでしょうか…、なんだかみんな幸せそうですなぁ…。
大学の頃の友達はほとんど中四国に居るので、結婚式に呼ばれてもほとんど行きません、いや、悪いとは思ってるんだけど、やっぱり行かない。そういえば同窓会というものに一回も行った事がないなぁ…。部活での卒業旅行もそういえば僕だけ行かなかったのを思い出しました。

みんなの事が嫌いなわけじゃなくて、むしろ好きなんだけど、同窓会って、なんか行きたくないんです、東京の人達って一生母校の人達とつるんでるイメージがあるんですが、重くないのかなぁと思ってしまいます。僕の心がやや複雑なのも、六月だから、という事にでもしとこう。

はい、今日も古典川柳ですよ、勉強になるかどうかなんてツマラン事でさぁ。

「婚姻の巻」より

十分一取るにおろかな舌はなし

江戸時代には仲人が持参金の一割をもらったらしい、結構取りますね…、十分の一、くれば「仲人」とピンとこないといけない、うーむ、難しい。

吹けば飛ぶようなばばあと仲人云い

田辺さんの名文を見よ!以下引用

「向う様には、お姑さんがいらっしゃるんでしょ」「ええ、ひとりおりますがね、もうちんまりとした、ふけばとぶような婆さんでしてね、まあ、仏さまですよ」「仲人に聞けば姑は皆仏」

あはは、名文ですなぁ、そんな文句が聞こえてきそうですね、ふけばとぶってなかなかの名文句ですね。

家内喜多留(やなぎだる)ちいさい恋は蹴ちらかし

家内喜多留は柳樽らしい。この場合つまり結納の時の酒樽ね、結納(酒樽)が来たのを家内きたるとかけるなんて、まぁうまい事言うもんですね。家内喜多留がめでたく効いてます。

蛤が雀になると寝るのなり

蛤は婚礼の吸物、雀は屏風の事(屏風の模様に雀が多かったから)、つまりあれです、なんというか新枕です。シャレた言い回しですね、「寝るのなり」がまた良い。

だろうというに嫁いいえいいえ

オメデタでござい

憎い嫁可愛い孫をやたら産み

お姑さん、これじゃいびれない、やっぱり孫は可愛い。「やたら」はなんだかこれでもかの底力を感じる。今の時代「やたら」はなかなか産めないよなぁ…

持参金さあ出されれば出してみな

持参金の嫁は別れたければ、持ってきただけのお金を持たせなければならなかったらしい…、ちなみに嫁に行けなさそうな条件ほど、持参金は高いらしい。うーん、二つ良い事ないもんで…。

いい暮し裸で嫁が天下り

はだか嫁とは飛び抜けて美人なので、持参金どころか、ボンボンの方で支度金を用意してくれる、という娘、うーん、「はだか嫁」魅力的な響き。

夜もあはは昼もあははと新世帯

田辺さんの文がよろし、以下引用

なにしろハネムーンといえば楽しい盛り。

うん、いいねぇ、あははあははと。

何かしら笑って帰るあら世帯

馬鹿新婚夫婦め…、くそ、幸せになりたい…。

心が折れそうになってきたのでこんなもんで、また来週

バーイ