「海程」戦後俳句の会
昭和50.10.15発行
「戦後俳句作家シリーズ28岩田秀一」
行儀が悪いのはわかっちゃいるけど食べながら歩くのが好きです。カレーマンを食べながら歩き、食べ終わると自販機でコーヒーを買って飲みながら歩く、こういうのが楽しい。
フランスパンをモゴモゴしながら銀座から日本橋へ歩いたり(中央通りでそんなもん食べるのは僕ぐらいです)、味噌パンにコーラで下北沢を歩くのも楽しい。
最近は気に入りのお肉屋さんで買った、カツパンとメンチパンをむしゃむしゃ食べてる時に、生きてて良かったとつくづく思いました。
お金があってもなくても、美味しい店を探せば楽しく生きていけます。
えーっと、なんだか今日は肉な気分なので、肉っぽい作家をやります。
マッチョでいこうぜ!
という事で海程の岩田秀一さんをやります。
兜虫紙の上にて堅くなる
関係ないけど僕兜虫って怖くて触れません。裏が怖い。
陶人(すえびと)が山あげ谷あげ脇毛掻き
すっぱい
酢のごとき汗のにほひを好むなり
再びすっぱい
鉄橋の汽車とは逆に鳥わたる
世の中に力いっぱい抗いたい
ヘリコプターに越され冬川だぶだぶす
ぜひ使ってみたい「だぶだぶ」。
昨日、多摩川をだぶだぶしちゃったよ、みたいな使い方でいいのかな…。
唄うため蟹いろの目を炉におとす
蟹いろって大人の男の魅力を感じます、よくわからんけど。
水のように冷たい草もつ電話器とる
よくわからんけど、メカっぽいヒヤッとした感じが伝わってきます。
季節の毛皮ですっぱい砂丘乙女たち
再びでました、すっぱい
看護婦いて笑い可能なおかしな墓地
よくわからんけど愉快です。ナースが笑うとなんだか嬉しくなります。
道で亡父に会えば後から火縄銃
前から後ろからトンデモナイ
べこべこな池暗円の中に塔
これも使ってみたい。池がべこべこでさぁ…、みたいな。
堅い糞ぽきりと折れてさくらさくら
さくらさくらね嬉しげな感じがとてもよく伝わります。いやー、堅い糞ですか…。
まっすぐに見て通らねば路地多感
行けばわかるさ、迷わず行けよ的な
記憶術を売る青年と別の炎天
ダリの絵のような鮮やかな景がよくわからんままに浮かびます。
メロン喰う寺院明るき男たち
寺でメロンを食べたらなんだか楽しそうな気がするなぁ
快便の後金魚見る迅し迅し
これはなんだかよくわかる。気分がとても良いんでしょうね。気分が晴れ。
いやー、たまにはこういうマッチョなのが読みたくなります。いい気分です。
海程の良い句というのは、よくわからないままにこっちに元気をくれます。たぶん細かく解説するとヤボったいでしょう。
素材のままにドカッと出てくる土佐料理に似ている気がします。
あー、魚もいいなぁ。
そんじゃ、ばーい