昭和29.6.20俳句研究社発行
大場白水郎句集「散木集」
ものすごく久しぶりにマクドナルドへ行きました。最近話題の60秒以内に注文の品が出なかったらバーガー無料券をプレゼントってサービスがなんとなく嫌で足が遠退いていましたが、たまに食べたくなるんですね。あのサービスがある限り60秒以内に出てきそうなやつしか頼めないので早く通常に戻って欲しいなと思います。
今日は、そうだなぁ…、白水郎さんの気分だなぁ…。
大場白水郎さんの『散木集』をやります。何の役にもたたぬ木を散木というらしく、自分のようだから、散木集と名付けられたらしい。僕はこういう人、好きだなぁ。
白水郎さんの句集で、人生が変わるほどの衝撃は受けないし、涙が出る事も笑い転げる事もありません。
でも僕は俳人として白水郎さんの句をとても愛しく思っています、そんな俳句が作りたいなぁ。
うなぎ屋の二階にゐるや秋の暮
常連です。楽しい孤独です。
雪の日の鴎飛ぶなり茅場町
なぜ茅場町がいいかはわからないけど、とにかく良い、ごちゃごちゃ言わない方が良い句です。
到来の饅頭蒸すや春の雪
わくわくホヤホヤ感がたまらない
酒飲まぬ遊びに馴れて月の秋
いやいやいや、いやいやいやいや、飲も
あたらしき草の名札や雪の中
これもわくわく、生命が輝いています
秋涼し蛙も池に棲みつきて
大好きな池。とても心地の良い池。
駆け廻る用に大阪さみだるる
大阪は忙しくて騒がしくて、とにかく楽しいところが良い。
月の下ごんずいは釣り捨てらるる
月光を浴びる汝ごんずいよ
雨蛙芹伸びすぎてゐたりけり
なぜだかこういう句を読むと少し心が軽くなる。
女形らしく西瓜をたうべける
喰ひにけりなんてはしたないのです
これといふ話もなくて藻の花に
これも良いなぁ、日常というものが僕には愛しい。藻の花かぁ…。
屋根屋根の煙突高く低く夏
遠くから見て色んな建物がある町は、なんだかホッとします。あまり似た建物ばかりが並んでいるとつまらない。
一生を藝に打込む扇かな
これね、桂文楽の事みたい、芸よりも藝は画数が多くて立派に見える。
蚊帳にゐて聞くともなしにきく話
深刻な話はやめて、あと寝るだけだから
つきあひのいつか変りし浴衣かな
これ好きだなぁ。詩歌の世界は、ずーっと同じ人達と付き合っていける不思議な世界。ただね、もう遊ばなくなってしまった昔の友達とかも、人にとって大切なのです。
夕焼の短き蓮を掘りゐたり
これはなんだか泣ける。懐かしい気持ちになります。あ、蓮掘った事ないけど。
這うて咲く菊に天気のつづきけり
今日も頑張ってやっていこう、となんとなく思わせてくれる句。
ふーう、読み終えて、なんとなく癒されました。
珈琲でも飲んで遊びに行こうかなん
そんじゃ
ばーい