鶏頭や本のことなど

昨日は年若いレディーたち(女子大生です!)が、うちに遊びに来てくれた。句会をして、ごはんを食べて、大学のサークルの話など聞いて。前日に鶏頭を買っていたので、兼題は鶏頭。
山本健吉は、季語のヒエラルキーのTOPは「雪月花と紅葉とほととぎす」だと言っていたけれど、近代俳句が見つけて育てた季語というと、鶏頭は筆頭に入るのではないかしら。

鶏頭の十四五本もありぬべし  正岡子規
我去れば鶏頭も去りゆきにけり 松本たかし
鶏頭を抜けばくるもの風と雪  大野林火
鶏頭を三尺離れもの思ふ    細見綾子
鶏頭に鶏頭ごつと触れゐたる  川崎展宏

雪月花などの季語に対して、背負っている歴史性が軽い鶏頭だからこそ、近代俳句の転換以後、写生の対象、思索の対象として、愛されてきたのかなあ。哲学の対象としての鶏頭。ものいわぬ鶏頭。その存在感を、いかにわしづかみにするか。

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そういえば、作ったごはん、写真に撮るのを忘れていたので、品書きだけ挙げておこう。

・新じゃがの揚げ煮
・冬瓜のそぼろ煮
・大根とマンゴーのマリネ
・鳥団子スープ
・とうもろこしの炊き込み御飯
・ブルーチーズはちみつがけ

すべて事前に用意しておけるものなので、キッチンで作業する時間がほとんどいらない=みんなとたくさん話せるのがいいところ。

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はじめて書いた入門書が刊行されました。『これから始める俳句・川柳 いちばんやさしい入門書』(池田書店 2014年7月 1350円)、俳句×川柳という、ありそうでなかなかなかった入門書。川柳の方との共著で、俳句の項を担当しました。

http://www.amazon.co.jp/これから始める俳句・川柳-いちばんやさしい入門書

タイトルのとおり「いちばんやさしい」「ゼロからの」というテーマで、編集の方とやりとりしながらできた本です。穴埋めをしたりしながら、読み終わるときには、自然と一句作れているような仕組みにしました。はじめの一歩に寄り添う内容になっていればいいなあ。気軽に手にとっていただけたら嬉しいです。

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「モノに託して詠む」のページ。岩田由美さんの一句をお借りしました。

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さて、久々に我が家を来訪したお猫。うろうろしている。

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さらにうろうろしている。

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いい場所見つけた。ここ、冷房の風がまっすぐ届く場所なのです。気持ちええなあという顔と姿勢。呑気じゃのう。