2017年11月5日

そはそはと若さの揺れる神の留守

2006 年 11 月 5 日、島根県「神話の国 縁結び観光協会」が 11 月 5 日を「いい(11)ご(5)えん」の語呂合わせか ら縁結びの日と定めた。旧暦 10 月、新暦では 11 月頃、全国の神様が出雲大社に集まり、その一年の相談事や人々の縁結び等についての会議を行うとされている。少子化克服やそれに伴う人口減対策として、独身男女に向けた将来設計セミナー、出会いの場づくりといった結婚を支援する事業も各地の自治体で進められている。成婚数が千組以上等一定の成果が挙げられている県もある。

女滅べば男滅びぬ冬桜 折勝家鴨  スピカ「あから始まるあいうえお」

今の現状が続けば、日本が少子高齢化で滅びる前に、俳句業界が少子高齢化で滅びてしまうのではないかと一人不安になることがある。だからこそ、私は俳句を愛する若者を応援したい。若い感性、若くて愛しい日々はお金では買えない。

鹿の恋森ひそやかに花咲かす 岡田一実『境界-border-』

私の所属する結社の大人達は私に「早くいい人と結婚しなさい」と言ってくれる。有難いことである。しかし残念ながら、俳句でもそちらの方でもみなさんの期待に応えられる結果が出せていないのが現状である。さらに、私は私の方で、私よりも若い俳句を愛する高校生、大学生達を前にして「こういう俳句ぐらいしかできることのない、結婚もできないろくでもない大人にならないようにね(私自身のことを指さしながら言う)」と日頃から言 っている。

春近し陶の天使を手にのせて 望月周  スピカ「俳ピク」
どうか、全国の俳句愛好家のみなさん、句会に訪れる独身男女の交際、恋愛を大いに奨励、応援してもらえませんでしょうか。また、俳句が縁でパートナーを見つけられた方、俳句を続けながら結婚生活を続けられている方、その素敵なエピソードや紆余曲折を、俳句を愛する独身男女に語っていただけませんでしょうか。本当に情ない私に代わって、どうか、よろしくお願いします。