2012年4月29日

脚たちは波をからかひ夏隣

 波打際で戯れる若者たちである。といっても、そのなかのひとりは私自身なのだが。
 こういう若くて健康的な句を私はもっともっと詠みたいと思っている。身体は三十代になったが、心は常に十代二十代のままでありたいし、俳句という詩型に出会い、季語や十七音という約束にためらいながらも作句をはじめた頃のフレッシュな感受性をいつまでも保ちつづけていたい、と思っている。