2012年9月6日

爽やかに告げたる句歴一か月

会場に、特に目立つ男子高校生がいた。髪が長くて、ハットをかぶっていて、制服にサスペンダーをつけてアレンジしている。目立つというのはファッションのことだけではない。相手の句、自分の句に対するひとことが的確なのだ。たとえば、松山東高校が出した「ミシン目を反れて台風圏に入る」という一句に、開口一番「オチャメな句ですね」とひとこと。確かに、この句の遊び心はまさに「オチャメ」だ。こういう人と一緒に句会をしたら、一句一句を軽快に判じてくれて、楽しいだろう。
あとで声をかけてみると、浦添高校の二年生、ヨシヒラくんというらしい。俳句をはじめて、まだ一か月程度なんだとか。「信じられない」と告げると「本当ですか~」とニコニコ。浦添高校は、俳句甲子園の常連校。ヨシヒラくんたちも来年の夏を目指して俳句を続けるつもりだという。「では、来年、松山で会いましょうね」と言って別れた。