2012年9月29日

葛の花カーナビの声たどたどし

空港に向かうためのタクシーを呼んでもらおうとホテルのフロントにお願いすると「今は雨風がひどいので…お時間があれば、あともう少しお待ちになってみては」と言われ、ソファーで待機。携帯電話からANAのHPをチェックしたところ、15時までの便は欠航、それ以降は飛ぶ予定になっている。私の予約した飛行機は17時45分。今のところ、欠航とは書かれていないが、あくまで予定は予定である。外は、通り過ぎた台風の吹き返しで、街路樹がぐわんぐわんとうねっている。よく見たら、一本はボコッと根こそぎ倒れている。うわあ。

持参した本を読んでいたら、フロントのお姉さんがバタバタとやってきて「今です!今ならきっと大丈夫です!タクシーをおよびしてもいいですか!」と言うので、ぜひぜひということで電話してもらう。数分後、無事にタクシー到着。本当に、最後まであわただしい旅だった。

空港までは15分くらいだったか。タクシーの運転手のおじさんが「災難だったね~」と話しかけてくれる。「いやいや、凄い台風でしたね、怖かったです」というと、「うーん、でも、それほどではなかったさ~」とニコニコ。「ひどいときはね、離島の電信柱が全部折れちゃったんだから」。どんだけ。

空港に着くと、外からでもターミナルに人があふれかえっているのが分かる。欠航便に乗る予定だった人たちが空席待ちをしているのだ。その喧騒にひるみつつ車を降りると、タクシーの運転手さんが運転席から体をこちらに傾けて、「また来てね!」と手を振ってくれた。