うねりたる砂のてざはりなる茸   小川楓子

「うねりたる砂」と「茸」を結び付ける「てざはり」。突飛なようで納得してしまう。
この「うねりたる砂」が気持ち良いものや気持ち悪いもの、なにかの象徴として、ではなく、
ただただ不思議な存在感をもってして登場するところが魅力的である。
「茸」もまた、味覚や視覚、嗅覚、なにかの象徴として、ではなく、
ただただ不思議な手触りのものとして存在しているのだ。

「舞賞受賞作品」(『舞 創刊五周年記念 6・7月合併号』舞俳句会、2015)より。