未来もう来ているのかも蝸牛   菅千華子

未だ来ずと書いて「未来」。それを「もう来ているのかも」と感じる作者。
幼い頃などに思い描いていた個人的な「未来」というもの、
たとえば鉄腕アトムが存在しているはずの、平成、21世紀という歴史的な「未来」というもの、
それが今に追いついてきてしまっている感覚は誰しもあるのではないだろうか。
断定ではなく「もう来ているのかも」としたところにリアルが感じられる。
また、蝸牛のぐるぐると渦巻く殻のかたちや、透明感、
動いていないようでいて、キラキラと跡を残してたしかに動いている様子が合っている。

第14回俳句甲子園最優秀句(厚木東B)より。(団体優勝校は、開成A。)

俳句甲子園 (公式HP)
俳句甲子園観戦記 一日目 (スピカ記事)
俳句甲子園観戦記 二日目
 (スピカ記事)
俳句甲子園観戦記 三日目 (スピカ記事)

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